抄録
平成24年度環境省の一般廃棄物統計では、全国で3,399万トンが焼却処理されている。焼却施設数は1,188、そのうち634施設がごみ処理量100トン/日未満施設であり、中小規模のため発電によるエネルギー回収が難しく、新たなエネルギー回収方策が模索されている。 他方、ボイラー燃料をめぐる状況は大きく変化し、資源エネルギー庁の調べでは、この20年間でC重油の価格は4倍以上上昇した。そこで、ごみ処理量100トン/日未満焼却施設のごみおよび廃棄物系バイオマスをRDF(一般廃棄物等を原料としたごみ固形燃料)にして重油代替燃料として熱利用すれば、燃料コスト削減に加えて地球温暖化対策に資することとなる。本報告では、RDF等廃棄物系バイオマスの熱利用の方策について検討する。