本論文ではエネルギーセンターと防災拠点としての両面から清掃工場の価値工場について提案することを目的とする.まず清掃工場のエネルギーセンターとしての要件を導出するため清掃工場のエネルギー利用の現状についてデータベースを構築し,分析を行った.また防災拠点としての要件を導出するため,災害時の清掃工場の被害状況についてデータベースを構築し分析を行った.その結果それぞれの要件について処理能力100t/D以上,供給先施設との距離300m以内,築年数10年以内,海岸線からの距離5km以遠の4つを導出した.そしてその要件を満たす清掃工場を全国から抽出したところ,要件を満たす清掃工場の地域分布にはエネルギー利用割合による差が見られた.またそれらのエネルギー効率に関しても調査したところ発電効率,熱利用効率ともにまだ低いという結果になった.
抄録全体を表示