主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
平成18年に石綿を含む廃棄物を対象として無害化処理認定制度が創設、平成21年には微量PCB汚染廃家電機器等を処理対象に追加。石綿を含む廃棄物を対象とする無害化処理施設は、制度創設から8年間でわずか4件の認定に留まり、内2件はすでに認定を返上。一方、PCB汚染廃家電機器等の無害化処理施設は、平成24年に処理可能範囲が微量PCBから低濃度PCBに拡大されたこともあり、昨年度以降申請性が相次ぎ、現在17施設が認定を受けている。石綿もPCBも、その優れた特性から国内で多量に使用されていたものが、毒性が判明したことで廃棄物の厳格な処理が求められている点では共通する面は多い。しかし、処理の促進を図る為に創設された無害化処理認定制度の活用では、顕著な違いが出ている。本報では、建設業の視点から石綿処理とPCB処理を比較検証することで、アスベスト(石綿)廃棄物の処理処分の現状と検討課題について報告する。