アスベスト廃棄物処理は、埋立地の枯渇問題や熱処理巨大プラントの維持コストや運搬時環境負荷など問題が山積みであり、廃棄物の減容化、およびオンサイトでの無害化処理が有効と考えられている。我々は、集光加熱技術を用いたオンサイト式のアスベスト溶融処理システムの開発を進めているが、アスベスト含有吹き付け材料溶融の際には、ホルムアルデヒド等有機物質や一酸化炭素等多種多様な有害物質を含むガスが発生するため、排ガス処理技術も必要不可欠である。そこで溶融処理装置本体に実装するための、コンパクトで運用・操作性がよく、かつ、安全性が高い装置の開発を目指している。今回、アスベスト含有吹き付け材料溶融時の排ガス成分・濃度調査及び排ガスに対するオゾン反応、光触媒反応の除害有効性の確認を目的として実験評価を行った結果、溶融排ガスに対する除害の有効性が確認できたのでここに発表する。