抄録
東日本大震災のアスベスト現地迅速判別を平成23年5月3日から30回150件、自治体の依頼により実施した。 可搬型X線回折装置を用いたアスベスト簡便・迅速測定法は、JIS法の数分の一の時間で済む。また1%以下の微量アスベストの定量測定も可能。また実体顕微鏡(デジタル顕微鏡)によるアスベスト繊維形態(asbestiform)確認による含有判別では、アスベスト繊維束をルーペとピンセットで選別取得することで、瞬時に判別できることが解った。さらに偏光顕微鏡法を追加することにより震災時アスベスト現地判別を国際公定法(ISO22262-1)として精度管理できることが解った。このアスベスト現地迅速判別法は平常時のオンサイト分析にも十分使用できることも解った。