主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
遠賀川流域で発生した河川ごみが海域へ流出した際の挙動の把握について、福岡県から委託を受けた当協会は、GPS発信機を封入したプラスチックボトルを放流し、その漂流漂着経路の追跡を行った。 調査の結果、GPS搭載ボトルの漂着が確認された最も遠方の地点は、西方が佐賀県唐津市の唐津海岸、東方が山口県萩市の海岸、南方が福岡県行橋市であり、遠賀川から流出した河川ごみが広範囲に漂着していたことがわかった。また、GPS搭載ボトルは、遠賀川近傍に60%、遠賀川の東側遠方に31%、西側遠方に9%に漂流・漂着し、本調査においては多くのGPS搭載ボトルが遠賀川近傍に漂着した。よって、GPS搭載ボトルを遠賀川河口域から放流した結果、遠賀川から流出した河川ごみが、どのような経路を辿って海岸に漂着しているのか明らかにすることができた。