廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第26回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C3-3
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C3 熱分解・ガス化・燃料化
ビスフェノールAの熱分解挙動の解析
*小野 俊輔熊谷 将吾ギド グラウゼ亀田 知人吉岡 敏明
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抄録
ポリカーボネート(PC)は幅広い用途に使用されているが、リサイクル率が低く、多くが埋立て又は焼却処分されている。当研究室では、PCの熱分解により、MgO及び水蒸気を添加することでビスフェノールA(BPA)を73 wt%回収可能であることを報告している。しかし、PC原料に資する純度のBPAを回収することは困難であるため、フェノールまで分解する方が工業的に効果的であると考え、BPAからフェノールの生成における熱分解挙動の解析を行った。BPAは早い段階で熱分解し、フェノールを生成するが、260ºC、280 ºCにおいて一定量のBPAが残存した。これはBPAがIPPと反応して、高分子量化合物を生成する反応が優位的に進むためである。これによりフェノールの収率は低くなった。310ºCの場合、BPA及び高分子量化合物は効果的に分解が進み、フェノールの収率は増大することが明らかとなった。
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© 2015 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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