抄録
大都市部を中心にディスポーザー排水処理システムが設置されたマンションがあり、そのディスポーザー処理槽からは定期的に汚泥が回収され処理されているが、有効には活用されずし尿処理施設などで処理されているのが現状である。本研究では、汚泥の有効活用方法としてバイオガス化に着目し、バイオガス化の検討を行うための基礎的データを得ることを目的に、ディスポーザー処理槽から汚泥を回収しバッチ試験を行った。まず一つ目の実験では、種汚泥100mLに最初沈殿槽汚泥を6gまたは最終沈殿槽汚泥を8.64g封入した程度では、発酵阻害は起こらないことを確認した。続いて二つ目の実験では、3つのマンションのディスポーザー処理槽汚泥を用いてバッチ試験を行い、VSあたりのバイオガス発生ポテンシャルを把握した。