抄録
建設廃棄物中間処理施設の処理工程から排出されるふるい下残さは、「建設廃棄物処理指針」において安定型産業廃棄物として取り扱うことができないとされている。このため、ふるい下残さは、現状において管理型最終処分場に埋立処分されるか、セメント原料としてサイクルされている。本研究ではふるい下残さの新たな再資源化手法を確立するため、ふるい下残さや建材の性状把握を目的に熱しゃく減量や炭素含有量、有機炭素含有量、更には溶出試験液の溶存態有機炭素量を用いて有機汚濁性の検討を行った。
その結果、熱しゃく減量は有機汚濁指標として、有機汚濁性を表していないこと、さらには安定型廃棄物とみなされていた一部の建材において、有機汚濁性が高い可能性が示唆された。