生活系ごみの減量化に関して全国では様々な普及啓発施策が行われているが、それらを網羅的に調べ、ごみ減量の直接的、或いは有料化施策等を後押しする間接的な効果を比較分析した事例はこれまでにない 。本研究は、全国の普及啓発施策をそのテキスト情報に着目して網羅的に調べ、ごみ減量効果を実証分析することを最終目標にしている。その前段として、人口とごみ排出原単位の多寡から14市を選定し、それらの一般廃棄物処理実施計画のテキスト分析を試みた。有料化を行っている市では、それ以外の市に比べて多様な施策があることが示され、有料化に対する住民の納得感を普及啓発によって高めようとする政策意図が推察された。また、地域住民をごみ減量化のキーパーソンに位置づけ最大限活用しようとする施策が、有料化の実施有無を問わず、ごみ排出原単位の低い市に共通したのは特徴的であった。即ち、施策の特徴化に対するテキスト分析の有効性が考えられた。