自動車部品への再生利用を目的としたASRからのPP選別方法の検討

抄録

自動車破砕残渣（ASR）由来のプラスチックを再生資源として利用拡大することは、使用済み自動車のリサイクル高度化の観点からの要望が高い。使用済み自動車からのプラスチック回収とその自動車部品への利用を目的とし、ASR由来のプラスチックのリサイクル検討を行った。

シュレッダー事業者がASRからミックスプラスチックを選別する工程を一次選別とし、選別方法毎に回収ミックスプラスチック中のPP濃度、回収量を調査した。一次選別後のミックスプラスチックに対しPPを選別回収する二次選別（異物選別、成分選別）を行いPP濃度、回収量を検討した。二次選別により得られたプラスチックをペレットにして機械物性を評価し、自動車部品への利用検討を行った。ASRから回収したミックスプラスチックは、一次選別の特性を把握し適切な二次選別工程を経ることで、自動車部品の材料としての利用が可能であることが示された。