2019年3月に竣工した「東部知多クリーンセンター(愛称:エコリ)」は「低炭素型シャフト炉」が導入されており、シャフト炉式ガス化溶融炉の特徴である ①幅広いごみ質のごみを確実に溶融・スラグ化し、②最終処分量を極小化する機能を保ちつつ、③CO2削減も実現した最新型の施設である。本施設のNOx除去方式には、エネルギー回収効率向上に寄与する無触媒脱硝(SNCR)を採用しており、従来型の施設にて開発を進めてきた低NOx燃焼技術との組み合わせにより、排ガス再循環を使用せず排出NOxを安定的に低減することができた。素反応解析をベースとした燃焼室の空気配分設定により低NOx燃焼を実現し、発生NOx濃度の平均値は59 ppmとなった。無触媒脱硝により煙突NOx濃度は平均33 ppmとなり、安定して排ガスNOx基準値の70 ppmを大きく下回った。