廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: E3-3-O
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E3 浸出水・発生ガス(1)
東南アジアの浸出水を対象とした人工湿地による難分解性有機物質の5年間にわたる除去特性
*尾形 有香石垣 智基蛯江 美孝Sutthasil NoppharitWitthayaphirom ChayanidChiemchaisri Chart山田 正人
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抄録

当研究グループでは、人工湿地を活用した浸出水管理の適用性評価を実施している。一般的に、人工湿地は、栄養塩類や易分解性有機物の除去に適用されてきたが、タイの現場実証試験において、難分解性画分を多く含む浸出水中のCODCrの除去が可能であることを確認した。本研究では、5年間にわたる人工湿地における浸出水中のCODCrの除去特性について評価した。人工湿地によって、5年間、継続的にCODCrを44-75%除去でき、時間経過とともにCODCrの除去性能の向上が確認された。植栽密度や植物体上部の枯死に関わらず、CODCr除去性能を維持できることを確認した。また、CODCr除去作用は、微生物代謝が主要な作用であることが示唆された。人工湿地によって、浸出水中の難分解性有機物を中長期的に除去できる特性は、埋立終了後も含めた長期的な浸出水管理への適用可能性を示すものである。

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© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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