廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第30回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: E4-6-P
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E4 浸出水・発生ガス(2)
砕石を用いた受動的な空気流入による埋立廃棄物の安定化促進実験
*長森 正尚川嵜 幹夫長谷 隆仁磯部 友護鈴木 和将
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抄録

埋立廃棄物は、雨水浸透による有機物の分解や浸出水への化学物質の洗い出しにより徐々に安定化する。空気侵入が増えれば、好気性分解の促進により埋立廃棄物が短期間で安定化する可能性がある。本研究では、管理型最終処分場の一区画で中間覆土を砕石に変えた実証試験を約1年間実施した。砕石層は、単粒砕石S40をガス抜き管間の全長31m、幅1.5m、深さ0.5mに敷き詰め、砕石層中央に直径200mmの有孔管を設置した。対照区で雨季に層内が嫌気性雰囲気になり、メタン及び硫化水素ガスが発生しアンモニアイオン濃度が上昇した。砕石区で同様の現象がみられなかったが、雨水の浸透量が対照区より少なかったためと考えられる。なお、乾季になると両区画とも好気的な雰囲気であった。準好気性埋立の第1層は、集排水管が直下にあることに加えて、表層からの空気の侵入も容易であり、過剰の浸透水がなければ好気的な雰囲気になると考えられた。

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© 2019 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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