廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: B5-1-O
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B5 ごみ文化・歴史
「違式詿違條例図解」にみる明治初期の塵芥処理事情
*山崎 達雄
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抄録

歴史的にみてごみの処理が社会的に問題となるのは、近世に入ってからである。川を塵捨場のように心得る風潮が生まれ、各都市で川への塵芥の投棄が目立ち、塵捨場の整備も進められた。

明治になると、外国人の目を意識してか、立小便、入れ墨や裸体の禁止等が、明治6年に制定された「地方違式?違条例」によって取り締まられ、塵芥の川への投げ捨てや道等への放置も禁じられている。これまで当たり前であったことが陋習とみなされ、規制されたのである。条例を子供まで理解できるように、条文にルビがふられ、えときした「図解」も作成された。

「図解」のなかには鮮やかに彩色されたものもあり、「違式詿違条例」の「図解」の出版状況を概括するとともに、それらを通じて、明治初期の塵芥処理事情を考察したい。

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© 2020 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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