廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第31回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C2-6-P
会議情報

C2 廃電気電子製品・自動車・電池
リチウムイオン二次電池の持続的リサイクルに向けたフッ素固定化
*田中 太グンガージャワ ルハグワスレン寺門 修粕谷 亮
著者情報
キーワード: LIB, フッ素, リサイクル
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

使用済みリチウムイオン二次電池(LIB)の焙焼で生じるフッ素系ガスの安全処理を目的として、LIB中のフッ素含有量ならびに炭酸カルシウムを用いたフッ素固定化反応について検討した。LIB構成部材別の水浸出実験では、F-選択性電極を用いてフッ素浸出量を測定し、熱処理によって非水溶性のフッ素が可溶態に変化することを見出した。また、繰り返し浸出操作を行った結果、負極材よりも正極材に多くのフッ素が含まれていることが示された。正極材のバインダー樹脂として使われるPVDFの熱分解で生じるHFを固定化すべく、炭酸カルシウムを用いたフッ素固定化実験を行った。反応温度を検討したところ、不活性雰囲気中400 ℃以上で焼成することにより、フッ化カルシウムとして固定化できることがわかった。また、XRDを用いた内部標準法によりフッ素固定化率を算出した結果、最大で99 %のフッ素固定化率を達成した。

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top