本研究では発泡ガラス材を用いた脱臭技術に注目した。多孔質な発泡ガラスの表面に微生物の固定し、それらによる臭気成分の除去を想定した技術である。しかしこの技術のメカニズムについて詳細な検討は行われていない。本研究では脱臭現象を二つの段階に分けて仮説を立てた、①材表面の水層への臭気成分の溶解(溶解速度)と②水層内および材表面に固定された微生物による溶解臭気成分の微生物分解(分解速度)、両者により脱臭が行われていると仮定し、本研究では両現象を実験的に再現し、両反応速度を求めることを目的とした。臭気成分としてアンモニアを使用した。検討の結果、①溶解速度は、水中アンモニア濃度が約150mg/L より大きくなると一定(0.31〜0.48mL/L-H2O/min、ただし流入ガス流量は0.24L/min)となった。②分解速度は一次反応に従うと仮定し算出したところk=0.0518(1/day)となった。