廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: D3-4-O
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D3 熱分解・炭化・ガス化
ポリイソプレンゴムの熱分解生成物組成に及ぼす熱分解温度の影響
*平野 由夏熊谷 将吾田中 隆嗣黒岩 智佳子高野 重永亀田 知人齋藤 優子吉岡 敏明
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抄録

世界的な廃タイヤの排出量の増加に伴い、その環境低負荷な有効利用法が必要とされている。本研究では、熱分解による廃タイヤからの化学原料回収に着目し、特に、タイヤを構成するポリイソプレンゴムのモノマーであるイソプレンの効果的な回収を目的とした。ポリイソプレンゴム試料の熱分解特性およびイソプレン回収溶媒を検討し、管型反応器を用いた熱分解実験系を確立した。さらに、イソプレンを始め熱分解生成物組成に及ぼす熱分解温度の影響を検討した。実験結果より、熱分解温度の上昇に伴い、ガス成分の増加およびオリゴマー成分の減少が見られた。また、高温ほどイソプレン収率は増加したが、800 °Cでイソプレン収率の増加幅の減少、芳香族化合物収率の増加が見られた。イソプレンを高い収率で得るためには、オリゴマーの分解を促進してイソプレンに転換すると同時に、イソプレンを消費する二次反応を抑制することが重要であることが見出された。

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© 2021 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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