近年、持続可能な開発目標(SDGs)に向けた取り組みとして、間伐材等を燃料にして発電を行う木質バイオマス発電が注目されており、燃焼後に排出されるバイオマス燃焼灰の有効活用が課題となっている。著者らはこれまでに、細骨材を全て竹炭に置換した竹炭モルタル硬化体の作製を行い、その物性に関する検討を進めてきた。本稿では、さらなる導電性の向上に向け、粒径を調整した竹炭を用い、竹炭の粒径がモルタル硬化体の電気特性に及ぼす影響について評価をした。その結果、粒径が小さくなることで竹炭同士が繋がり導電パスを形成、絶乾状態における粒径1.2 mmのモルタル硬化体の等価回路は、連続導電パス(CCP)、非連続導電パス(DCP)、絶縁パス(ICP)で説明できることが分かった。今後、竹炭骨材の充填方法等を見直すことで、モルタル硬化体の電気特性をより詳細に検討していく予定である。