主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第32回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 32
開催地: 岡山コンベンションセンター
開催日: 2021/10/25 - 2021/10/27
窒素肥料の溶脱などが原因とされている硝酸態窒素による地下水汚染は世界中で非常に深刻である。この汚染地下水の利用による乳児の死亡事故も報告されている。脱窒菌などによる浄化が行われているが、これらにはコストの高さや、浄化施設を設置する用地の問題が存在する。そこで、低コストかつ省スペースな硝酸態窒素の吸着材料として、イオン吸着能を有する火山灰土壌中鉱物であるアロフェンに着目した。さらに、アロフェンとMgOを反応させると、陰イオン吸着能を有するハイドロタルサイトが合成される。本研究はこのアロフェンによる吸着とハイドロタルサイトによる吸着を用いた吸着材料およびシステムの開発を目的とし、カラム試験による吸着能の測定を行った。その結果、アロフェン含有率が非常に高い火山灰土壌で硝酸イオンのような陰イオンを吸着することは非常に困難であり、Mg(OH)2の方が硝酸イオン吸着能が高いことが示唆された。