主催: 一般社団法人廃棄物資源循環学会
会議名: 第33回廃棄物資源循環学会研究発表会
回次: 33
開催地: 宮崎大学
開催日: 2022/09/20 - 2022/09/22
近年、食品関連事業者による食品ロス削減に向けた取組が推進されているが、飲食店では取り組みにくい状況にある。本研究では、行動経済学の概念である“ナッジ”に注目し、横浜市内の飲食店2店舗において実証実験を行うことで、店舗から発生する食品ロス量の削減効果を確認し、有効なナッジの手法を提案することとした。その結果、カジュアルに利用する店舗では、料理の量選択の必須化や量の表示、インセンティブの活用、子供が完食した際の表彰、マンガイラストの活用等が、また、コース料理を提供する店舗では、顧客へのお代わりの意思の確認、メッセージを記載したマスクケースの活用、好みやアレルギーの確認、結婚式での新郎・新婦や招待客が食べやすい料理・量・進行の提案等が有効であることが推察された。今後も、業態に応じたナッジ手法の開発や、飲食業界への普及が必要であり、飲食店側にもご協力いただきながら実施していくことが有効である。