廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
第35回廃棄物資源循環学会研究発表会
セッションID: C3-4-O
会議情報

C3 廃電気電子製品・自動車・電池(1)
物理的選別及び無機酸による廃二次電池ブラックマスからのレアメタルの抽出
*岡林 秀明本間 亮介光原 好人石山 知均丹羽 悠二工門 真人大下 和徹塩田 憲司高岡 昌輝
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

世界の車載用蓄電池市場は、今後30年で10倍以上になるとの見通しがある。バッテリーメタルを主に中国からの輸入に頼っている日本では、廃二次電池をリサイクルすることで、原料の安定供給が急務だと考えられる。本研究では、廃二次電池ブラックマス(使用済み二次電池を高温で焙焼後粉砕したもの)について、組成分析、物理的選別の可能性の検討、無機酸を用いた酸抽出実験を行った。研究の結果、以下の知見が得られた。物理選別について、LiBブラックマスでは、45 µmの篩を用いた粒径選別の有効性が確認された。無機酸抽出実験では、LiBブラックマスについて70℃、固液比1/40 g/mL、2 Mの硫酸を用いて、Li, Ni, Co, Mnについて80%以上の抽出率を達成した。また無機酸を用いず、熱水のみで抽出を行った場合でも、Liのみ40%の抽出率が得られた。NiMHブラックマスでは、塩酸の方が高い抽出率を示した。

著者関連情報
© 2024 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
前の記事 次の記事
feedback
Top