1999 年 2 巻 2 号 p. 1-14
売買集中の原理は商品取扱い技術の面からの制約を受ける。基本的には技術の類似性に対応して、階層的な業種分類が成立し、そのある階層で業種店が成立する。その意味で、業種店は一定の技術水準を反映する。この業種は、同時に商業者と消費者との間に共有されたコードとなる。しかし、商品取扱い技術は不断に変化する。そして、多くの新技術の芽が新しいコンセプトのもとに総合されるとき、ひとつの新しい業態が生まれる。新業態はしばしば既存の業種の壁を超えた商品を取り扱う。このとき、新業態が既存の業種から乖離する。