抄録
自動車の排ガス系(Fig.A1)をFEMでモデル化し過渡応答解析を行った.支持点位置(3箇所)を入力とし,振動振幅を出力するニューラルネットワーク(バックプロパゲーション法)を構築した(Fig.A2).このネットワークにFEM解析による入出力値を教師データとして与え,教師データに合うよう結合の重みを学習させる.適用結果ニューラルネットワークの出力値と教師データとの差はごくわずかであった.さらに,教師データ以外のデータでこのプログラムの精度を確認したところ,ほぼ良い結果が得られた.本ニューラルネットワークプログラムを使用すれば類似の排ガスシステムの振動振幅を煩雑なFEM計算を実行しなくても短時間(数分)で予測できる.さらに,支持位置などのパラメータを種々変化させれば簡便に最適な支持位置を求めることができる.