抄録
本研究ではミメシスに注目し, ヒューマノイドのための行動認識・獲得システムを提案する。ミメシスとは, 行動の観察からシンボルコミュニケーション能力が発達し, 行動の認識が実現されるとする理論である。筆者らはミメシスの工学的モデルを提案してきたが, これに行動獲得機能を追加し, 認識と獲得を同時に行なうモデルを提案する。連続分布型HMMが持つ特徴抽出の性質を用いて行動の基本要素を決定し, 離散型HMMに近似する事で効率の良い行動獲得を行なう。これにより行動の観察・認識・獲得を統一的に行なう事が可能となった。