抄録
本研究では従来の問題点を解決できるマスタハンドを開発した。本マスタハンドは3指型であり, 12自由度を有する。親指, 人差指, 中指それぞれの指先位置と姿勢の計測が可能であり, 指先への力覚を提示できる。本マスタハンドは指先位置と指先への力覚提示の両方を, 1つのリンク機構によって実現できる。力覚提示には弾性要素を用いた新しい手法を用いている。リンク機構の軸をそのまま弾性要素として用いることでこの手法を実現し, 装置も小型化している。また, 本マスタハンドを用いた心理物理実験を行い, その有用性を確かめた。