日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P1013 呼吸障害を呈する重症心身障害児(者)への訪問リハ実施回数と入院日数,重症児スコアとの検討
−2年間の経過から−
羽根川 哲夫長澤 美帆
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2011 年 36 巻 2 号 p. 320

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抄録
はじめに 発表者は、呼吸障害を呈する重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))に対する訪問リハビリテーションに関する検討について、第36回日本重症心身障害学会にて報告した。今回、呼吸障害を呈する重症児(者)の重症児スコアに着目し、重症児(者)に対して実施した理学療法士(以下、PT)による訪問リハ実施回数と呼吸器感染症による入院日数との関連性について検討を行ったので報告する。 対象と方法 対象は、2009年4月〜2011年3月の2年間、1カ月以上の中断が無く、継続して訪問リハを実施した、粗大運動能力分類尺度レベル5の利用者10名(平均年齢14歳±7歳、5〜25歳、重症児スコア平均21.10±11.49、8〜37)とした。方法は、カルテ記録などから、PTによる訪問リハ実施回数、呼吸器感染症による入院日数についての集計を行い、重症児スコアと合わせ検討した。統計処理にはPearsonの相関係数を使用した(p<0.05)。 結果 1.訪問リハ実施回数と入院日数との関連性(r = - 0.25)。2.重症児スコアと訪問リハ実施回数との関連性(r = 0.09)。3.重症児スコアと入院日数との関連性(r = - 0.42)。1.では弱い負の相関、2.では相関無し、3.では中等度の負の相関が認められた。 考察 今回の結果から、1.は、第36回重心学会で報告した結果とほぼ同様となった(第36回報告では、n = 20、r = - 0.26、p<0.05)。3.については、重症児スコアが高い症例ほど入院日数が少なく、重症児スコアが低い症例ほど入院日数が多い傾向が見られた。重症児スコアが低い症例では、呼吸器感染症による入院に至る要因として、呼吸障害による直接的な要因の他に、難治性のてんかんなどの合併症による間接的な要因が影響していると考えられた。在宅で生活している呼吸障害を呈する重症児(者)への訪問リハでは、呼吸器管理や気管切開などの医学的管理の度合いで顕わされる重症度だけに捉われずに、治療介入を検討していく重要性が示唆された。
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© 2011 日本重症心身障害学会
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