日本重症心身障害学会誌
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O-1-A01 新生児期髄膜炎による水頭症のため、ねたきり、呼吸器管理の44歳男性の在宅療養への移行
白石 一浩
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2014 年 39 巻 2 号 p. 223

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抄録
症例 44歳男性。周産期異常なし。生後1カ月時に髄膜炎罹患、生後6カ月時に水頭症と診断。1歳8カ月時にVPシャント術施行。知的障害あり、10歳頃には支えなしで歩行可。中学生頃からてんかん発作あり、抗てんかん薬内服し、コントロール良好。高校生頃に転倒し大腿骨骨折。車椅子になり、療育施設でリハビリ入院。高校卒業後は在宅生活。大学病院脳神経外科に定期通院。32歳から誤嚥性肺炎を繰り返し、気管切開、胃瘻造設。42歳時に誤嚥性肺炎を契機に人工呼吸器離脱困難となり、寝たきり状態、発語も減少し長期入院となった。43歳時に在宅移行を目的に当科転院となった。 入院1カ月後にMRSAによる尿路感染症から敗血症性ショックを来し、他院泌尿器科へ一時期転院。残尿、反復性尿路感染症もあり尿道カテーテル留置。入院8カ月頃から在宅療養に向けて準備開始。母および妹が主な介護者であり、人工呼吸器や経管栄養について指導。近隣の往診、それぞれの科の医師らが中心になり、訪問看護らを含めた支援体勢を調整。当院ではレスパイト入院を担当予定。 考察 重症心身障害者では成人以降、1つの科、1つの病院では対応できない様々な問題が生じる。この症例では反復性尿路感染症などであるが、このような問題を抱え、40歳をこえて、呼吸器がつき、寝たきりの状態の方が、3年以上の入院の後に、在宅へ移行が可能となった要因としては、(1)種々の専門医との連携が可能であったこと、(2)施設間の調整に関わってくれた病棟看護スタッフ、在宅関連部門に経験の蓄積があったこと、(3)家族の在宅への思いが強く、3年以上の入院中も地域の訪問ステーション等との関係を保っておられたことの3点が挙げられる。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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