抄録
京都府立宇治支援学校における医療専門職派遣事業として、2012年度に3回実施後、2013年度も継続の形で1カ月に1回約2時間、学校を訪問し、教室巡回指導、および個別相談の形で医療相談を行った。この医療相談の中で、検討すべき内容や、学校現場での対応の難しさなどを経験したので支援学校での医療的ケア、療育についての課題や問題点、ならびに今後の方向性について報告する。
宇治支援学校は、養護学校の統廃合により2011年に開校した新しい支援学校である。生徒数は全体で236名、そのうち医療ケアを受ける生徒は21名(2013年度)、内容は以下の通りである。気管切開5名 定期導尿1名 人工呼吸器1名 バクロフェン療法3名 IVH管理1名経鼻咽頭エアウェイ1名 経鼻経管栄養7名 胃瘻6名 経腸栄養 3名 酸素 1名吸引口腔16名 気管5名 経口ネラトン3名 その他 夜間人工呼吸器 3名看護・養護教諭は6名、教職員は約150名で構成されている。
相談内容は、支援学校での教育を受ける生徒の医療ケアの内容のことや、家庭での影響が一般の学校よりも大きいこと、さらには保護者の子どもに対する想いが大きすぎて学校ではなかなか対応が難しいケースについてなどであった。教員にとっては、生徒と十分関わるために、医療的な知識、実際のケア、保護者や主治医との連携など、また、看護職にとっても生徒の方それぞれの状態を把握し、医療を提供することの大変さが伺えた。
近年個人情報保護の点から難しくなっているが、積極的に学校での様子について主治医へ情報発信し、生徒の状況を保護者、医療者、学校関係者がお互いに客観的に共有し、よりよい学校教育を受けられる様になっていければと考える。また、教職員にアンケートも行ったのでそのまとめも踏まえて報告する。