日本重症心身障害学会誌
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一般演題
O-2-C27 髄腔内バクロフェン療法で後弓反張による気道閉塞の改善を認めた脳性麻痺児
熊田 知浩日衛嶋 郁子林 安里魚住 梓藤井 達哉
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2014 年 39 巻 2 号 p. 271

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抄録
はじめに 髄腔内バクロフェン療法にて緊張亢進時の姿勢異常が緩和され、致命的な気道閉塞による呼吸困難を認めなくなった症例を経験した。 症例 在胎28週で出生し、脳室周囲白質軟化症を認める混合型四肢麻痺、最重度知的障害の現在16歳の女児。後弓反張の姿勢が悪化し9歳時より頭板状筋、僧帽筋、傍脊柱筋などにボツリヌス毒素筋注を開始した。14歳頃より、興奮したときに頸部を後屈させ閉塞呼吸が出現し、呼吸困難のためにさらに全身の筋緊張が亢進し頸部の後屈を増強させ、気道閉塞が増悪し救急搬送されるというエピソードを月単位で繰り返すようになった。喉頭ファイバーでは咽頭腔の前後方向の虚脱と舌根沈下による上気道狭窄が疑われたがエアウエイ挿入は緊張亢進を悪化させ不可能であった。15歳7カ月時、喘息性気管支炎で入院、回復し退院前に病棟で坐位の姿勢で緊張亢進し、頸部後屈、気道閉塞を来し、用手換気にても換気不能となりチオペンタールナトリウム、プロポフォール点滴静注下で気管内挿管管理を要した。挿管下でも緊張亢進し反張すると閉塞呼吸が起こるため、CT検査を施行したところ、気管分岐部直上での気管狭窄(胸骨、大動脈弓と前方に偏位した脊椎に挟まれて扁平化)の所見が明らかになった。15歳8カ月時、当院整形外科で髄腔内バクロフェン療法(カテーテルの先端はC3レベルに留置)を開始し、以降約半年間、頸部、体幹の反張が軽減し、興奮して頸部後屈させても気道閉塞、呼吸困難から救急搬送に至るエピソードを認めなくなった。 結論 髄腔内バクロフェン療法は後弓反張などの姿勢異常から気道閉塞をおこす脳性麻痺児には積極的に試みるべきである。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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