日本重症心身障害学会誌
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Print ISSN : 1343-1439
一般演題
O-2-D33 最重度知的障害者へのPersonalization獲得支援
−趣味活動を用いた作業療法介入を通して−
平本 憲二上島 健木村 秀生
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2014 年 39 巻 2 号 p. 283

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抄録
緒言 Günzburg(1973)によると、知的障害者のノーマライゼーション実現の一つに、Personalization獲得がある。そのPersonalization獲得支援の1つに趣味活動介入がある。われわれ(2013)は、重度症例への介入成果を日本作業療法学会で報告した。最重度症例に対しても同様の可能性が考えられ、趣味的活動による作業療法(OT)介入事例を報告する。 症例 45歳の男性。5歳時、不穏により精神科病院(小児科)を受診した。統合失調症、知的障害(IQ14:最重度)の診断を受け、現在まで入院して薬物療法を受けている(抗精神病薬:中等量、不穏時増量)。趣味はお手伝い。key personは両親(対象者、両親の同意済、研究倫理審査会承認済)。 介入経過 5歳から癇癪、奇声を上げる等、対人関係は不安定である(看護職員をよく避ける)。40歳頃(介入前)迄、他者が近づくと、噛み付く等の暴力行為で反応した。この頃より、週1回のOTで趣味的活動(お手伝い活動)を中心に行った。当初は配膳用ワゴンを奪う行為もあったが、畳んだ洗濯物を丁寧に収納する等、褒められる経験をした。女性職員の手を握る行為はあったが、気分の安定も可能になり、暴力行為は減少した。42歳頃より、OTを月1回に減少した。病棟では、他者が寄ると不穏、即座に噛み付く等の暴力行為が徐々に増えた。43歳頃よりOTを週1回に増加し、介入当初と同様に職員との交流した。感情表出を受け止めて積極的に参加することで、暴力行為は消失した。 考察 知的障害に伴う異常感覚(触覚、深部感覚)により、衝動的に暴力行為を誘発すると考えられた。OT介入により、活動で行為の調整、職員の養育的態度やタイミングの良い応答により、自己充足感や有能感を高めて、暴力行為の消失への関与が考えられた。最重度知的障害者のPersonalization獲得支援では、OT介入頻度、個別支援の充足が重要である。今後の課題は、Personalization獲得についての尺度を明確にし、事例を重ねる必要性が示唆された。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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