日本重症心身障害学会誌
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Print ISSN : 1343-1439
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P-1-F09 多職種連携による漢方治療
山口 智子, 谷口 美和, 向井 志乃, 柳田 結華, 魚谷 茂雄
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2014 年 39 巻 2 号 p. 299

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抄録
背景 重症児(者)の多彩な合併症には消化管機能障害・自律神経失調など内科的治療が難しいものが含まれる。漢方治療の併用はこれらへの効果が期待できるが、重症児(者)特有の自覚症状の訴えが困難という条件を補填して診断するため他覚的情報収集を行う必要がある。当センターでは非常勤医師による漢方診療を補助するため、薬剤師を中心に看護師・介護職員・主治医・OT・歯科衛生士が連携して、診断・効果判定のための情報収集や分析を行ってきた。4年間の経過を報告する。 方法 薬剤師が医師の回診に同行し、1.症例の選定と目標設定 2.現実的な観察項目の設定 3.各職種に観察の依頼(熱型板の活用やスケール・表の作成) 4.処方意図の各職種への説明 5.観察項目の評価 6.医師へのフィードバックという内容で介入した。また職員対象の漢方外来・トリガーポイントマッサージ講習を実施、啓蒙に努めた。有効性は、症例毎の治療目標達成状況を総合的に3段階(改善・一部改善・不変)で薬剤師が評価した。 結果 2010年4月より2014年6月まで延べ34人が対象となり、現在25人が治療中である。排便調整、腹満、嘔吐、興奮、不眠、末梢循環不全、浮腫、月経前症状などの目標について、改善15/25、一部改善6/25、不変2/25、評価不能2/25という結果であった。排便調整目標の14人中9人でカマグ減量が得られ、血清Mg異常高値6人のうち5人は正常化した。 考察 重症児(者)の状態を非常勤医師が理解するために、各職種による経時的観察から情報を得ることが有用である。多職種からの医師への情報提供・効果判定により治療効果が得られるとともに、職員対象の外来・講習による経験を通して児(者)を観察する職員の病態に対する理解も深まる傾向にある。 結論 多職種連携による情報提供は、非常勤医師による漢方診療を重症児(者)施設で行うために有効であり、また職員の児(者)への観察・理解を深める可能性がある。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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