抄録
目的
A児と家族が充実した時間が過ごせるよう支援していくために、家族の思いを明確にする。
対象
重症心身障害児の両親
患者紹介:A児 4歳 重症新生児仮死 大島分類1 人工呼吸器にて呼吸管理中
家族背景:両親、兄(小学校低学年)
面会状況:平日の隔日に母親、週末1回父親と兄。
方法
母親、父親個々に半構成的インタビューを2回実施、データを収集。逐語録を作成、カテゴリー、サブカテゴリーを抽出し、母親、父親個々に分析した。
倫理的配慮
B施設の倫理審査委員会での承認を得た。
結果・考察
両親とも、A児に対して面会や衣類の準備をする際に子どもの成長を感じている。また、【周囲の目への抵抗】を感じている。母親は【子どもの穏やかな生活を願い、家族と過ごす時間を考える】【子どもに対する考えに自信がないと感じながら、子どもの穏やかな生活を願う】等、父親は【子どもを受け止めきれていない思いを抱きながら、父親であることを実感したい】【子どもに何ができるのか考えながら、父親としてできることはしてあげたい】等のカテゴリーが得られた。また、兄はA児を妹として認識しているが、病気を理解することができない年齢であるため、両親は今後の経過について兄の質問等の対応に困惑している。このことについて両親間での十分な話し合いができていないためと考える。両親は、スタッフからの情報提供や声かけに対して安心感を得ているとの結果から、自然な関わりで家族に寄り添う看護が大切であると考える。
結論
1.母親は子どもの病気を受け入れ、家族と過ごせる時間を考えている。2.父親は子どもを受け入れきれない思いを抱きながらも、父として触れ合い、できるだけのことをしたい考えている。3.両親は兄が妹の今後についてどう理解するか不安を抱いている。4.両親は【周囲の目への抵抗】を感じているが、スタッフからの声かけや情報提供より安心感を得ている。