日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
一般演題
P-2-E35 二度目の障害受容に向き合う親への看護的支援事例
村橋 麻由美
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 39 巻 2 号 p. 324

詳細
抄録
重症心身障害児の親はわが子に障害があると知ったときにそれを受け入れるために様々な不安や葛藤を乗り越えていく必要に迫られる。長期にわたり在宅で過ごしていた児(者)が2年前よりそれまでに起こしていなかったてんかん発作を時々起こすようになり、昨年8月に高熱と発作をきっかけに心肺停止状態になり蘇生後、JCS300、気管切開、人口呼吸管理、胃瘻設置となった事例で、介護を続けていた両親に二度目の障害受容が必要となった。様々な機械管理が必要となったため、高齢化した両親にとっては自分たちにこれを管理できるのかという不安があり、同時にもう一度家に連れて帰りたいという気持ちもあり、日によって発言の方向性が変わった。技術修得において失敗経験が躓きになり先に進めなくなることを懸念して確実に成功体験を重ねてもらうためにどのように準備を進めていけばよいかを考えパンフレットとチェックリストを作成して指導した。外出は短時間で呼吸器とバイタルサインの観察ができれば可能であったが血圧の変動が大きく、食事性低血圧と中枢性尿崩症を発症していたために極端な低血圧をたびたび生じ離床困難になったため、血圧低下要因を分析しコントロールに努めた。両親の意向を最大限に尊重という方向で、病態により実際に自宅に戻れるかどうかは明確でないにしても外出から始めて外泊を経験するために必要な技術を習得してもらうことで不安を減らし、その上で退院して在宅に戻ることは可能か両親に選択できるよう準備を整える取り組みを行ったので報告する。
著者関連情報
© 2014 日本重症心身障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top