抄録
はじめに
入院患者の家族の高齢化、死別に伴い入院患者のキーパーソンが同胞へ移行し、面会や行事への参加は減少している。面会状況は2012年度、1人当たり年間平均11.3回であった。家族は遠方に住んでいたり、仕事や家庭などの諸事情により面会に来ることが困難になっている。家族が来ると嬉しそうな患者の様子から看護師が家族の思いを傾聴する機会を設け、家族と看護師の関係を構築していくことで、患者と家族の関係を維持することが必要と考えられた。先行研究では、「意思疎通のできない患者の家族に対し、連絡シートを活用して家族の思いを知り、信頼関係構築につながる。」「交換ノートは感情の言語化を促し意識変化のきっかけになる」ことから、家族の思いを知るとともに、患者に対する関心を持ち続けて欲しいと考えメッセージノートを導入することとした。
目的
重症心身障害者を持つ家族へ患者に対するメッセージノートを使用して関心を持てるような看護介入のあり方を検討する。
方法
同意を得られた3組の家族に対し、メッセージノートを作成する。看護師が日常生活の様子を記入。家族にメッセージノートを見てコメントをもらいながら相互交流を開始した。半年後の交流データおよび、インタビュー内容を分析した。
結果と考察
2014年4月現在、3組の家族に共通してコメントの文字数、面会数の推移に変化はなかったが、メッセージノートを見て家族が嬉しそうに話をする、行事に参加できるように頑張ります等の前向きな変化がみられた。
患者と会えなかった時間の情報を伝えていくことで、家族の思いや患者への関心を引き出すきっかけとなったと考える。今後、家族の事情により面会に来ることが困難になる事例に対して相互交流や情報提供の優位性が示唆された。