日本重症心身障害学会誌
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P-2-F37 保存的治療で改善した気腹症の2例
永井 秀之堂 淳子神谷 康隆寺田 直人
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2014 年 39 巻 2 号 p. 335

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抄録
はじめに 気腹症の多くは消化管穿孔によるもので外科処置を要するが、原因不明で腹膜刺激症状を欠き外科的処置を回避しうる特発性気腹症が報告されている。胃瘻造設患者に本症を疑う2例を経験したので報告する。 症例1 5歳女児。ジュベール症候群、VP・CP shunt術、気切・喉頭分離術(無呼吸管理)、胃瘻造設後。1歳半にミルクアレルギーを発症し、以後エレンタールP ®の注入である。5歳4カ月時に胃瘻造設術、5歳7カ月時ボタン型カニューレとされ、そのころインフルエンザと思われる1日の発熱があった。その約1カ月後(X日夜)にアイソカルジュニア®を誤注入、翌日に不機嫌、X+2日夜に38度、X+3日に40度の発熱と不機嫌を認め、補液、絶食、抗生剤を開始。下痢や嘔吐なく、腹部は膨満気味だが軟らかく圧痛を認めなかった。X+4日に解熱し少し活気が戻った。X+6日X線検査で肝臓下の透過性亢進あり、小児外科に転院した。CT、胃瘻造影、食道造影で原因同定できず、全身状態は良好であり徐々に注入が行われた。 症例2 67歳男性。幼時よりの発達の遅れ、30歳時に他施設入所、41歳時に当院入所。10数年後より寝たきり、58歳より経口摂取困難となり胃瘻造設術、59歳に肺炎のため気管切開を受けている。著明な内臓脂肪蓄積、脂肪肝、低アルブミン血症あり代謝栄養異常が疑われる。45kgであったが2012年秋に50.6kgとなり褥瘡が生じ耐糖能が悪化したため600kcalから400kcalに減量した。2カ月後に46kgとなり復量した。その1カ月半後に新鮮血の混じた少量の嘔吐、胃瘻吸引で20mlの新鮮血を認めた。当初は腹部に硬直なく圧痛はなかった。X線検査で腹腔内遊離ガスを認めた。仰臥位側面像では胃瘻部を頂点に胃が吊りあがった状態であった。家族の希望で保存的治療とした。症状は改善し、2週間後に注入再開し1月後に遊離エアーは消失した。 まとめ 両者とも原因は不明であったが、何らかの誘因は推測された。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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