日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
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P-2-G26 行動障害児への関わりを振り返って
小林 裕香理山本 彰子森本 弥生
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2014 年 39 巻 2 号 p. 342

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抄録
目的 聴力障害があり言語的コミュニケーションが困難な患者の要求を理解し、興奮や自傷を軽減する。 方法 1期:興奮の時間と対応とその反応を調査。 2期:薬剤使用期間の患者の反応を調査。 3期:関わりを取り入れ患者の反応を調査。 対象:A氏45歳 男性ワーデンブルク症候群 強度行動障害スコア26点 遠城寺式発達段階 対人関係:1歳〜1歳2カ月 発語:5〜6カ月 言語理解:0〜1カ月 倫理的配慮 研究発表以外に使用しないことを家族に説明し同意を得た。 結果・考察 1期は、興奮が7時〜20時の覚醒時、特に10時、13時、15時、20時に集中してみられた。対応は「お茶を飲む」と興奮がおさまることが多かった。これは食間のため、空腹や口渇が出現していると考えられる。2期は、興奮を軽減する目的で薬剤を使用したが、興奮の軽減にはつながらず、活動が低下する結果となり、使用中止となった。3期では、お茶や薬剤に頼らず患者の興奮を軽減させ、穏やかな時間が過ごせるように対策を考えた。今まで患者の興奮はお茶を手に入れるための手段であると考えており、実際にお茶を手に入れるとおさまっていたため、それ以外の対応をすることが少なかった。1期では、自力歩行にて病棟内を自由に移動し好む場所で過ごすことが出来ていた。2期以降は活動が低下し、自分で動くことが困難になったため、車椅子での移動と言う手段に変更し、患者の好む場所、好む行動を予測し、少しでも穏やかに過ごせるように散歩を取り入れた。その結果、興奮状態の軽減につながった。 結論 意図的な関わりが興奮や自傷の軽減につながった。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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