抄録
重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))に関与する諸要因の相互関連性を探索するため、現状の重症児(者)の実態を調査し、統計学的解析を行った。対象はAセンターに、2012年4月1日から2013年3月31日の間入所している重症児(者)135名で、診療録より患者実態を調査し、そのうち先行研究や調査結果より重症児(者)に関わる13の因子についてロジスティック回帰分析を行った。解析結果より16とおりの因子間に関連性が認められ、「脳性麻痺」と「1年以内のてんかん発作あり」の因子間で逆の関連が認められた。特に「横地分類(改訂大島分類)A1-C3」、「超・準超重症児(者)」、「てんかん」について複数因子との関連が統計学的に認められた。以前より重症児(者)の発生や病態・予後等には様々な因子が関係していると推測されてきたがその根拠は乏しく、正確な疫学研究は現在でも行われていない。今後エビデンスを蓄積し検証していくことで、重症児(者)個別化医療の指標の確立やてんかん発作の予後判定につなげていきたい。