日本重症心身障害学会誌
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Print ISSN : 1343-1439
症例報告
軽度の炭水化物制限食が奏功した2型糖尿病合併重症心身障害者の1例
櫻井 篤志増田 俊和金子 広司
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2014 年 39 巻 3 号 p. 461-466

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抄録
症例は食事熱量制限にもかかわらず体重増加を来し、2型糖尿病を発症した59歳の女性重症心身障害者である。1日血糖では食後血糖が200 mg/dl以上になり、早朝空腹時血糖も140 mg/dlと高値を示した。また軽度の高脂血症も認められた。それまでの熱量 900 kcal/日、炭水化物量 145 g/日の食事内容を主食のみ制限し、後者を126 g/日とした。その分、副食を増量した結果、熱量は1,000 kcal/日となり、脂質エネルギー比も増大した。本食事療法によって、早朝空腹時血糖は120 mg/dl未満、食後血糖は150 mg/dl未満に低下した。総熱量と脂質摂取量は増加したが、血清脂質は改善し、減量もなしえた。すでに本栄養療法開始1.5年を経過するが、一時的に軽度の貧血を認めた以外、明らかな有害事象はみられていない。血糖降下薬による副作用の発現のみならず、その発見の遅れが懸念される2型糖尿病合併重症心身障害者において本栄養療法は有用と思われるが、長期的な安全性についてはさらなる経過観察と症例の蓄積が必要である。
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© 2014 日本重症心身障害学会
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