日本重症心身障害学会誌
Online ISSN : 2433-7307
Print ISSN : 1343-1439
症例報告
急性閉塞隅角緑内障を発症した重症心身障害児(者)の2例
鳥井 希恵子斎藤 剛岩佐 諭美徳光 亜矢竹田津 未生林 時仲楠 祐一岡 隆治平元 東
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2018 年 43 巻 3 号 p. 515-518

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抄録

重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))施設において、急性閉塞隅角緑内障(急性緑内障発作)の2例を経験した。発見時の症状は、1例は意識消失、もう1例は啼泣と結膜充血であった。急性閉塞隅角緑内障は、放置により短期間で失明につながる場合があり緊急対応が必要である。重症児(者)は、発症時の症状を訴えられない場合が多いことに加え、普段から閉眼不全がある、顔位により目が圧迫される、自ら刺激してしまうなどの理由により、結膜充血などの眼症状が慢性的に認められる場合も多く、発症時の変化に気づくのは難しいこともある。また、発症の誘因となり得る散瞳作用のある内服薬を使用する機会も多く、腹臥位などの体位によっても発症が誘発される危険性がある。白内障も誘因となるため高齢者の発症が多いという特徴がある。今後重症児(者)の高齢化に伴い急性閉塞隅角緑内障の発症が増える可能性があり、注意が必要である。

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© 2018 日本重症心身障害学会
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