抄録
34 歳、主婦、市原市在住。主訴:右顔面の皮疹。初診:2004 年 10 月 18 日、現病歴:2004 年 10 月 11 日、約 3 週間前広場で拾い飼いはじめた猫に顔面を舐められた。翌日に淡い紅斑が出現、3 日後に境界明瞭な紅斑となった。ステロイド含有軟膏を外用したが軽快しないため、当科受診。右顔面に境界明瞭で軽度落屑伴う紅斑を認め、同部の鱗屑の KOH 直接鏡検陽性。培養を施行。後日その猫を連れてきてもらい観察したところ、顔面に脱毛あり。猫の顔面の毛より糸状菌を培養。患者、および猫の毛から培養された糸状菌は同様の形態を示し、感染源は猫と判明した。猫由来の株で交配試験を施行し、Arthroderma vanbreuseghemii 既存株と交配し Arthroderma vanbreuseghemii(-)と同定した。さらにそれぞれの菌株の rDNA の ITS 領域塩基配列を検討した。