日本臨床看護マネジメント学会誌
Online ISSN : 2435-2691
国立病院機構における7対1及び10対1入院基本管理料算定病院別の財務構造に関する検討
木下 隆志
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2019 年 1 巻 p. 15-

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抄録

国立病院機構における入院基本管理料Ⅰの算定が7対1(以下,7対1病院と略す),10対1(以下,10対1病院と略す)の財務構造の違いを検討することを目的とした.対象となるのは国立病院機構143病院のうち,一般病床有床率80%以上の7対1病院の届け出をした41病院と,10対1病院の届け出をした13病院である(算定届出年度平成28年度).分析の結果,7対1病院,10対1病院の収支構造については,いずれの病院群においても平成27年度から経常収支比率は減少傾向がみられた.また入院と外来の比率では年々,外来の比率を高めていることや費用構造において医薬品を中心とした材料費負担が大きいことが明らかとなった.経営指標の安定性指標では流動資産における当座資産が脆弱な状態であり,費用構造からは,7対1病院よりも10対1病院の給与費が占める割合が高い傾向があった.なお,これらの特徴からみて,かなり経営が悪化している10対1病院の特徴としては,病床数が300床未満で,当座資産が顕著に低く,給与費割合が高いということがわかった. このような特徴を持つ10対1病院群の今後については,現在すすめられている地域における病床機能報告制度による地域の医療資源の適正な在り方の観点からも抜本的な見直しがすすめられていく可能性が大きいものと考えられる。

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© 2019 一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
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