日本臨床看護マネジメント学会誌
Online ISSN : 2435-2691
集中治療室入室患者の家族のニーズに関する研究の動向
村田 奈央井戸川 優風福山 美季三笘 里香
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2021 年 3 巻 p. 46-

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抄録

【目的】我が国において集中治療室に入室している患者の家族のニーズに関する研究の動向を知り,今後の課題を明らかにすることを目的とした. 【方法】医学中央雑誌Web版を用い,「ニーズor ニード(欲求)」「ICU or 集中治療室」「家族」「看護」をAND検索し,2006年から2019年までに発行された原著論文23件を対象論文とした. 【結果】研究内容は,【家族ニーズのアセスメント】【家族と看護師の家族ニーズに対する認識の比較】【CNS-FACEを活用した介入】【構造モデルの開発】に分類された.以前と変わらず,CCFNIを基に作成した質問紙を用いた量的記述的研究デザインが多く,介入研究は少なかった.海外で開発されたCCFNIから我が国で開発されたCNS-FACEを用いた研究に移行していると考えられた. 【結論】家族のニーズに対する家族と看護師の認識に差が認められるため,標準化されたアセスメントツールを用いて家族のニーズを的確に捉えること,ニーズを充足するための介入プログラムの開発の必要性が求められた.

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© 2021 一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
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