日本臨床看護マネジメント学会誌
Online ISSN : 2435-2691
看護師の急変時対応能力向上を目的としたシミュレーション教育に関する検討
富田 望月福山 美季三笘 里香
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 3 巻 p. 54-

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抄録
【目的】急変時対応のシミュレーション教育に関する研究を外観し,今後の課題を明らかにすることを目的とする. 【方法】医中誌Web版に2020年11月までに公表された急変時対応能力向上のためのシミュレーション教育に関する23論文を対象とした. 【結果】急変時対応のシミュレーション教育に関する研究は,2008年から毎年1論文から4論文発行され,大きな変動なく推移していた.研究デザインは全て準実験研究であった.生命の危機に関わる急変のシナリオをさまざまなツールを用いてシミュレーション教育を展開し,ブリーフィング,デブリーフィング,ファシリテーターの配置を含んで実施されていた.急変時対応能力向上のためのシミュレーション教育の研究の評価は,対象看護師の主観的指標,技術チェックリストにより実施されているものが多かった. 【結論】急変の予測・判断力と急変対応技術を含むシミュレーション教育プログラム,評価ツールの開発及び研究デザインの検討が課題であることが示唆された.
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© 2021 一般社団法人 日本臨床看護マネジメント学会
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