日本看護技術学会誌
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視線分析からみるシミュレーション場面における看護学生と教員の認知
工藤 悦子山崎 公美子和田 ゆい難波 亨齋藤 道子進藤 ゆかり
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2022 年 21 巻 p. 60-67

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抄録

 本研究は, シミュレーション場面において, 学生と教員が何を見てどのようなことを認知しているかについて視覚情報から明らかにすることを目的とした. 看護学生9名, 看護専任教員4名を対象に, 課題を提示し看護援助の実施時に視線計測を行った. 援助終了後にインタビューを実施し, それらの内容を視線分析, 計量テキスト分析を行った. その結果, 学生, 教員の注視時間, 注視回数は〈人形〉が最も長く, 関心領域別の1回あたりの注視時間は, 学生は〈人形〉, 教員は〈バイタルサイン測定物品〉が長かった. また, 学生は「赤ちゃん」や「母」の「表情」を「意識」して見ており, 教員は「赤ちゃん」の「顔」を見て, 「赤ちゃん」が「心配」な「お母さん」を「思い」, 見ていた. 学生は自分の視線を確認するまでは見たことに気づいておらず, 教員は自身の行っている観察や判断が語られにくいことが示唆された.

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© 2022 日本看護技術学会
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