日本看護技術学会誌
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温湯清拭による皮膚洗浄度の検討-アルコールを用いた消毒との比較-
北田 素子樺島 稔星野 聡子舘野 和子堀 悦郎齋藤 やよい
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2022 年 21 巻 p. 68-74

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抄録

 目的:清拭とアルコールの皮膚清浄度を比較, 清拭の微生物除去能を検討する. 方法:18歳以上の者を対象. 左右前腕の7×6cmの3ヵ所の調査部位に介入はそれぞれ, 清拭面を替えながら温湯清拭2回 (清拭のみ群), エタノール消毒綿による消毒 (アルコール消毒群), 清拭後につづけて消毒 (清拭+アルコール消毒群) とした. A3 (ATP+ADP+AMP) ふき取り法を用い, 清浄度はATPの発光量を指標とした. 清浄後ATP平均値の群間差異は, 清浄前ATPを共変量とする共分散分析とHSD検定により検討. 結果:外れ値の1名を除外, 19-22歳23名のデータを分析. 清浄方法と清浄後ATPの間に関連がみられた (F=31.4, P<0.001). アルコール消毒群より清拭を含む群でATPは有意に減少し (清拭のみ群vs消毒群;P<0.001, 清拭+消毒群vs消毒群;P<0.001), 清拭のみ群と清拭+アルコール消毒群で介入後ATPに有意差は認めなかった (P=0.31). 結論:限られた範囲での温湯と清潔なクロス面での清拭が, 清拭直後にはアルコール消毒と同等の微生物除去能を有する可能性を示した.

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© 2022 日本看護技術学会
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