2024 年 23 巻 p. 45-56
わが国では新型コロナワクチン接種により筋肉内注射の実施頻度が急増した. その際, 新たな手技が紹介され戸惑いの声があった. そこで, 本研究はコロナワクチン筋注における看護師の実践および認識を調査することで現場に生じている混乱や疑問を明らかにすることを目的に行った. それにより根拠に基づくワクチン筋注の課題が抽出できると考える.
コロナワクチン接種を担当した看護師を対象とし, 無記名の自記式質問紙調査を行った. 全国の1,353名から回答を得た. 対象者は接種主催団体の事前準備の説明が十分でなかったとし自己学習を行っていた. しかし, 自己学習に限界や困難を感じ身体的心理的な負担を抱えていた. また, 対象者は新たな手技への困惑・迷い・不安が大きかった. 実際には新たな手技で行ったが, 針の刺入深度や逆血確認不要では危険な事象を経験し, 根拠に疑念を抱き, 自ら望ましいと思う方法を試みていた.
対象者が疑問に感じた手技の根拠を明らかにし, ワクチン接種における確かな筋注技術を検討, その普及を図っていきたいと考える.