2024 年 23 巻 p. 150-157
目的:看護技術習得過程における左手利き看護師の方略を明らかにする.
方法:臨床経験年数3年以上の左手利き看護師4名を対象に, 半構造化面接を行い, 質的記述的に分析した.
結果:知る段階では, 【実演を模倣する】【実演者に操作する手の確認を行う】, 身につける段階では, 【操作する手を自分で決める】【周囲の反応に応えようとする】【左手で操作するための工夫をする】こと, 幼少期から【自然に身についている習得法を応用する】ことを基盤として看護技術習得を行っていた.
結論:左手利きの看護師は, 知る段階では操作する手の確認ができず, 身につける段階で両方の手を試し, 安全性, 巧緻性, 効率性, 他者への影響などの要因に基づいて実践する手を決め, 左手で実践する場合の工夫を行っていた.