抄録
目的 : 本研究は外科的治療過程にある急性期の患者の睡眠パターンを明らかにすることである.
研究方法 : 消化器系疾患により開腹手術を受ける入院患者12名 (手術群), 消化器系疾患により内科的治療を受ける入院患者13名 (対照群) に, 客観的指標としてアクチグラムで活動量の測定と主観的指標として OSA睡眠調査票 (MA版) の記入を入院当日から連日7~10日間測定し, 睡眠評価を行った.
結果 : 手術群の術前における夜間睡眠率は, 対照群と同様に一定の睡眠率を維持していたが, 手術後の夜間睡眠率は低下する傾向がみられた. 手術群の術後1~2日における睡眠覚醒リズムは乱れていた. また, 術前および対照群に比べて, 手術後1~2日の昼寝の回数が増加していた (p<0.001). 両群の活動量からみた夜間睡眠率と OSA睡眠調査票 (MA版) による睡眠評価にはほとんど相関はなかった.
結論 : 手術患者は, 手術後の急性期には一時的に睡眠覚醒リズムが乱れることが示唆された. 客観的睡眠評価と主観的睡眠評価は一致しないことが示唆された.