日本看護技術学会誌
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文献レビュー
1997~2004年のリラクセーション研究の文献レビュー
─適用分野と主な効果を中心に─
近藤 由香小板橋 喜久代
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2006 年 5 巻 1 号 p. 69-76

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抄録
 本研究の目的は、1997~2004年に行われた自己コントロール法のリラクセーションの文献レビューよりリラクセーションの研究の動向や適用分野と主な効果について明らかにすること、また今後のリラクセーション研究の課題について検討することであった。32の文献を分析した結果、リラクセーションは主に健康者に適用され、臨床ではがん患者 (痛み、倦怠感、吐き気) や手術患者に適用されていた。使用されたリラクセーション技法は主に 「漸進的筋弛緩法」 「呼吸法」 「誘導イメージ法」 などがあげられ、リラクセーションによってほとんどの研究で 「症状の改善」 「リラックス感」 などの効果が示唆されていた。リラクセーション研究の課題としては、臨床での活用を拡大していくこと、短期的効果だけでなく長期的効果を検証していくこと、研究の手順 ・ 方法の明確な記述を実施していくこと、看護実践者と看護教育者との共同研究および臨床研究を推進していくことなどがあげられた。
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© 2006 日本看護技術学会
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